Some Days You Get the Bear

IT系エンジニアの、日々の気づきや考えたこと。

『プログラマー35歳限界説』について

以前少しこんなこと書いたけど。
seichi23.hatenablog.com
 
hrnabi.com

IT業界には「上流」「下流」という考えがありますが、言葉の印象もあって、「上流」がよく、「下流」がだめだと思われがち。システムを設計する人が偉くて、実際に手を動かすプログラム開発が下賤な仕事というイメージを持っている人は相当数います。下賤な仕事は尊敬されず、単価も低い。日本では、長期間働くほど給与が上がる、年功序列型の給与構造の企業が多く、コストと売上の損益分岐点が35歳辺りにあるため、実態としてこの説が成立するわけです。

プログラマーだと安い」というのはそうなんだけど、派遣会社じゃないんだから、トシとったらウソでも「SEです」「設計もできます」「リーダーです」って言って、仕事やらせると思う。たぶん。大抵の会社は。でないと稼げないから。そうでなかったら、その人の給料、上げないと思う。
その意味で35歳うんぬんというのは、「収入を増やすためには管理職にならざるを得ない」という面があると思う*1。少なくとも私はそうだから。

ただ、結局ひとの稼働に売上を頼っているようであれば、管理職といえども「お客さんからお金を頂ける」仕事をしないといけないわけで、そうなると「管理もやって現場もやって」で大変なわけで*2、だからみんな管理職をやりたがらない、という状況が起こっていると思う。

もちろん、現場と管理の仕事の違い、というのがまずあるけれど。私も大っ嫌い、お金の面倒見るのは。
でも大手さんだったら、キャリアパス的な教育もあったり、システム化されていたりで、少しはここのハードルが緩和されているのでは?と想像するのだけど、どうなのだろうか。

なんにせよまぁ、「いつまでPGやっているんだ」みたいな言い方もあるわけで、それはつまり「ひとの面倒も見れるようになれ」っていうことであって。
自分のことだけ、言われたことだけ、じゃまずいし、設計だってできないとまずい。
そもそも、こういうのがプログラマって思われてることがまずいよな、と思う。
 

恐らく、この10年ほどで、受託開発で十分な利益を出せる企業は減少していくでしょう。というのも、すべての産業のIT化が進む現在、本業に直結するシステムの開発をアウトソースすることはつまり、“競争力の源泉”を他社に任せることと同じ。企業戦略的に得策ではなく、常識的に考えてあり得ません。加えて、アウトソース化によるコストアップやスピード感の喪失も、企業の命運に直結する危険性をはらんでいます。

システムの受託開発を担う企業は今後、自前で開発力を維持できないような比較的小規模な企業に対し、彼らと一体となって本業に直結するシステムを開発し、継続的にその改善を行うパートナーシップを取る。こういったスタイルでなければ、遅かれ早かれビジネスとしての競争力を維持できなくなるでしょう。ただし、そのようなスタイルは、過去に大規模案件を受託していたようなITベンダーにとって、“おいしい仕事”ではなくなります。
 
そのような状況になれば、組織の考え方が変わっていく可能性もあります。ただ、あと5年や10年待つこと自体が時間の無駄。もしこういった悩みを抱えるエンジニア個人に相談されたら、「今すぐ辞めろ」と私は断言します。

「受託開発で十分な利益を出せる企業は減少していくでしょう」とは思うのだけど、
アウトソーシング自体が減るのだろか? ここがまったくわからない。
私たちのお客さんは「できるだけ外にやらせる」ということがあるから仕事を下さっている。本業だから外に出したくない、なんてところはない。
今はいそがしくても社員を抱えておくほうがよっぽどリスク、なのであろう。どんどん外に出して「ファブレス化」しよう、なのだろう。
これまでもずっとそうだった。本当に変わっていくのだろうか?
外に出してもうまくいかないじゃん、ってのはないのだろうか?
しかしどうであれ、私たちの仕事のお客さんが今後減っていくことは、おそらく間違いないだろう。

「私はソフトウェアエンジニアです。マネジメントには興味ありません。技術のことだけをやっていきたいです」で終わるのではなく、人間系の領域に興味を持つ人のほうが、最終的にいいプロダクトを作ることができると思います。

現実に「プログラマー35歳限界説」は存在するのですが、環境を変えれば生き残る道もある。プログラマー個人単位で考えたら、全力で逃げるべきです。自分の命のためにもね。

私自身も今は中途半端な立ち位置にいると思っている。ガッツリ管理職でいずれは経営陣を目指して(なれるかどうかはさておいて)というスタンスではないし、かと言って、十分にものづくりに取り組める立場でもない。どっち付かずで非常によくないと思っている。よくないね。
そもそも私自身に時間がない。そこをどう考えて、どう行動するのか。早く舵を切ったほうがいいのだろうな。

seichi23.hatenablog.com

*1:体力的なことで「限界」で「引退」ではないでしょう。そんな話はどうでもいい。

*2:だから長時間労働、っていうのなら話は別だけど。