Some Days You Get the Bear

IT系エンジニアの、日々の気づきや考えたこと。

頼る覚悟、隠さない覚悟

社内の受託案件にて。
遅れに遅れて終了したプロジェクトのふりかえりの発表を聞いた。

結論としては、

・見積精度が悪かったことが最大の原因
・社内の力を借りなかった、借りるのが遅かった

というようなことだった。よくある話、といったところか。


事前にわかっていればもっとうまくできただろう、という
ただそれだけのふりかえりに、どこまで意味があるというのだ?

いつまで経っても「見積精度には限界がある」というところに視点は行き着かない。
今回は未経験の分野だったのだから、なおさらそうだろうに。

「知見や情報が不足していることは、ある程度やむなし」の前提で
契約や開発のことを考えていくことはできないのだろうか、といつも思う。


もう1点は、
お客様や社内(の他部署)とタイムリーな情報共有ができていなかったのではないか、
と思った。

結局今回は、他部署の応援を得てプロジェクトを収束させることができたのだが、
もっと早く社内の知見を得ることができたなら、もっと早く応援を頼んだいたら、
という反省だった。
「そうそうすぐには応援を頼めない」と考えるのは、やむを得ないことかもしれないが、
何としてもこの仕事をやり遂げようとするならば、そんなことは言ってられないのだ。


お客様との間でも、たとえ Bad News であっても正直にタイムリーに伝えるべきだ。
対策を打てている、打とうしていることを報告・共有できていればよいだけではないか。
理由がどうであれ、進捗や品質の状況は、お客様にとって、必要な重要な情報なのだ。
そうでなければ、わざわざお互い貴重な時間を割いて、進捗会議などするものか。
だから私は、「お客様にご迷惑かけないように自社の中でなんとかする」とか、
「最終的に間に合わせるから」というような考え方は邪魔なだけ、と思っている。


対お客様、対自社の話ではあるが、根っこのところはどちらも同じ。
カッコわるいことは言いたくない、見せたくない、という「気持ち」だ。
それが我が社のためにならない、という気持ちだ。
だがそれは、お客様にとって大事なことなのか?

どんな形であれ、最終的にうまくいくことがお客様の目指すところなのだし、
どんなやり方をしようと、うまくいかなければ、信用を失うことにかわりはない。


このプロジェクトのために自分たちに何ができるのかを考えているのか。
そのために周りを頼りにしているのか。協力関係にあり、仲間意識を持てているのか。

もっと周りと関わろうよ、と思う。
そういうことが言える PM や PL がいないといけないのだと思う。