Some Days You Get the Bear

IT系エンジニアの、日々の気づきや考えたこと。

社内勉強会のふりかえり(マシュマロチャレンジ編)、それからゲームストーミング

マシュマロチャレンジ、たのしかったです!

ちょうど8人の参加で、4人×2チームつくれました。
今年の新卒新入社員も参加して、
(客先常駐で)普段の社内のようすを知らない私はキョーミシンシンで見てましたが、
チームの中でも率先して動いていて、いい形に活躍してましたね。

グループワークをしようと思ったのは、以前に少し書いたけれど
うちの社内の開発が典型的な「人にタスクを割り当てる」スタイルのように思うから。
仕事を割り振ったら「あとはよろしく」ってやつで、
そこを全うすることが「個人の役割」であり「個人の責任」という考え方なんだろうけど、
チームで解決するというやり方や考え方もあるんじゃないの?と思うからです。


今回の勉強会では、最初にマシュマロチャレンジのやり方だけ説明して、
(タワー作成+ふりかえり)を2ラウンドやってから、
最後にみんなで TED の動画を見てもらって、このワークの意味を知ってもらう
というやり方にしました。
事前にタネ明かしをするのは、気づきを奪ってしまってよくないかと思ったので。


やった内容からすると、リーダーとかファシリテーションとかよりも
どちらかというと「反復開発」の体験、の印象が強くなってしまったな。
それで十分合格点でしょう。

こういう場をつくって「あそんで」たりすると、最近は
常駐してるお客さん先でスクラムをやっている人からの経験談が聞けるようになってきました。
社内勉強会がそういう場になっているのも、とてもいいことだと思ってます。


さて、たのしかったので、グループワークはもう少しやってみたいと思いました。

いま『ゲームストーミング』を読んでいます。

買った当初は、いきなりゲーム集のところからパラパラ見てたのですが、これではダメでしたね。

読む前に知っておくべきである、この本のねらいが「監訳者まえがき」にしっかり書いてありました。
とてもわかりやすく書いてあったので、以下に引用します。

世の中のかなり大多数の人が、部門長や支店長などの経営管理の仕事は現場の業務プロセスを管理することだと考えています。
まるで機械がきちんと働いているかどうかをチェックするかのようです。
しかし、プロセスを明確に定義し管理をすればするほど、個人の「やらされ感」は高まります。
過度の標準化を行ってしまうと、仕事の本質を考えていこうというモチベーションを人から奪い去ってしまいます。
いくら標準化を進めたとしても、毎日の仕事は例外処理に溢れています。
例外をできるだけ少なくして仕事のスピードを上げる努力をする企業は多いと思いますが、
生産性を真に高めるためには「例外こそ知識の宝庫」という考え方を持つ必要があります。
何かあっても結果として遅れが出ないことを重視する職場では、例外や失敗を「なかったことにする」風土ができあがります。
当然の帰結として、学習しない組織へと一直線に向かうことになります。
厳密すぎる分業と管理は、創造性を発揮する余地を失わせてしまうのです。
一見効率的なように見える分業と管理は、一人ひとりの持つ豊かな感性・直感力・創造性という資源をまったく活用しないため、
新たな問題に対処する力が弱く、成長のスピードも遅くなります。
創造的な組織のリーダーは、プロセスの管理を自分の仕事とは考えません。
(...)
『ゲームストーミング』を読み進めれば、知識労働(ナレッジワーク)というものの本質は、
「プロセス」よりも「ゲーム」に近いということが理解できると思います。正解のない仕事をどのように進めればよいか? 
チームを熱く、相互に助け合う状態にするには? 企業がもっと次々にイノベーションを起こせるようにするには? 
その答えは、ゲームストーミングにあります。


プロセスを仕事の中心に据えた管理型経営をプロセス思考、
ゲームストーミングを中心に据えた探索型経営をゲーム思考と呼びたいと思います。
(...)
プロセス思考の生産性の原則は、「計画どおりの仕事を遂行するスピード」です。
何があろうと計画どおりに仕事を実行することが、もっとも重視されます。(...)
結果として、誰も他人や他部署のことはおかまいなしのタコツボ文化が強化されます。


一方、ゲーム思考の生産性の原則は、「新たな変化や挑戦に対する相互支援スピード」になります。
(...)
ゲーム思考は、自社にとっての成功シナリオを皆が意識し、相互に助け合いながら、シナリオの実現を目指す働き方です。(...)
重要なことは、どうしたらゴールできるのか? という究極の目的を全員が意識し、知恵を出し合い、助け合うことです。
リーダーはイノベーションの障害を取り除き、精神的な支援を惜しみません。
成功シナリオの実行度合いを確認し、うまくいった点、いかなかった点を全員で話し合い、
成果だけではなく他人を助けたかどうかも含め、良い行動をした人を称賛します。
その結果、どういう行動を各人がとればよいのかということについて組織全体が学習することになります。


プロセスの管理を重視しすぎると、社員のモチベーションを下げ、仕事をつまらないものにしてしまいます。
さらに、助け合いが減ることで変化への対応が遅くなり、イノベーションの種を封じ込めてしまうことにもなります。
それでもあなたは、プロセス思考の生産性に基づく経営を続けますか、
それともゲーム思考の革新生産性に基づく経営に変えていく道を選びますか?


ゲーム思考の本質は、コントロールを手放すことであり、プレイヤーを信頼し、対等に扱うことにあります。
ゲームストーミングを始めるときも、それを信じてやってみましょう。それが、ゲーム思考で進める組織変革なのです。


ようこそ、未来の働き方へ。ゲームストーミングの世界へ。


ウェブ検索したら、「監訳者まえがき」の全文が出ていました!
サンプルとして第1章も見れます。
なんと、掲載ゲームの一覧や、ゲームで利用できる画像もあります。

というわけで、こちらをご参照ください。
http://www.marlin-arms.com/support/games/

この先を読みながら、次の社内勉強会をどんなふうにしようか考えてみようと思います。