Some Days You Get the Bear

IT系エンジニアの、日々の気づきや考えたこと。

なぜ今、「スクラム」がホットなのか?

【座談会】なぜ今、「スクラム」がホットなのか?日本最大のスクラムイベント「Scrum Alliance Regional Gathering Tokyo」の実行委員に聞く を読みました。

思えば、私のアジャイルに対する理解が一気に加速したのは
「Scrum Boot Camp in 関西」に参加したことがきっかけでした。
まだあれから1年と少ししか経っていないのですね。。。
上記座談会でお話しされてる方の中には、このときコーチとして大変お世話になりました。
ありがとうございました。

残念ながら、上記イベントには参加できませんので(楽しそう!)、
応援と振り返りを兼ねて、いまさらながらですが
「Scrum Boot Camp in 関西」のレポート(当時、社内にメールしたもの)を記載します。

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昨日、「Scrum Boot Camp in 関西」というのに参加してきましたので
http://codezine.jp/devsumi/2011/kansai/special/
簡単にご報告します。

日本の著名なアジャイルコーチのみなさんが無料で講師やコーチをしてくれるという
なんともぜいたくなセミナーでした。

内容と感想などをまとめて以下に記します。
(カッコ内は講師の方です)

スクラム概論(原田さん)
 スクラムの用語やプロセスをひと通り説明。

■ワークショップその1:スクラムのロール(役割)について(原田さん) 
 スクラムでない現場での役割、役職(PM、PL、営業、...)を
 スクラムのロールである、
   プロダクトオーナ、スクラムマスタ、チーム
 の3つに当てはめるとどうなるのか、のディスカッション。 

 スクラムでは「チームが主体」という考えであり、リーダを立てない。
 リーダをリーダ業務から開放し、チームで解決することで、
 リーダも貴重な開発リソースになる、と考えます。 

 スクラムマスタはファシリテータであり、権限も持たず、指示・命令をしません。
 うまくいってれば何もすることはありません(が、そんなことはあり得ない)。 

 チームのメンバはなんでもやります(マルチファンクション)。
 私はDBだけ、私はアーキだけ、私はコーディングだけ、なんてことはしない。
 なんでもできるようになる。そのためのサポートや教育も開発の中で行っていく。
 スキルをひとに依存させないことで、ロックオンしない、ボトルネックをつくらない
 チームをつくっていきます。そしたら休みだってとりやすいだろー、と。 

(感想)
 チームがタスク割当てや仕様決め等を自律的に行えるようになるためには、
 まずスクラムがどういうものなのか、のみんなの理解が必要であり、
 時間をかけながらチームを育成する必要がありそう、と思いました。
 ひとがプロジェクト単位でその都度、招集/解散するような環境では
 成立しにくいかもなぁ。

■昼食
 チームが仲良くなるために、ということで、チームみんなで食べに行きました。

 (感想)
 すでにスクラムをガンガンやってる会社さんもあったり、
 やってるけど「やらされてる感満載」でイヤイヤモードな人もいたり、
 なかなか趣きのあるチームでした。

■ワークショップその2:紙ヒコーキワークショップ(高江洲さん)
 以降の参加者のために「禁ネタバレ」?
 タイムボックスを決めて、4回のスプリントを繰り返す中で、
 各チームの紙ヒコーキの優秀さを競う、チーム対抗のワークショップです。
  - 時間を決めてやる
  - 細かく回してフィードバックを得る
  - 試してみないとわからない

 を実感します。 
 なお、1位のチームには、
 レッドブル3点セット(180?、250?、600?の3本)がプレゼントされました。

 (感想)
 タイムボックスが楽しい、と思った。
 きっとフィードバックして改善されるのが実感されるから楽しいのだろう。
 仕事もこんなふうに楽しくならないかなー、楽しくしないと。

■ワークショップその3:プロダクトバックログをつくろう(川口さん)
 はじめに、
  プロダクトバックログ
  スプリントバックログ
  ベロシティに基づくスプリント計画
  ストーリーカード
  ストーリーポイント
 の説明があって、 

 その後はワークショップとして、
 こんなことをやりたいなー、という仮想のシステムの課題を元に、
 チーム内で、

  機能の洗い出し
  優先順位づけ
  プランニングポーカーによるストーリーポイントの見積

 を行いました。
 ちなみにプランニングポーカーのカードには、
 普通のトランプの 1, 2, 3, 5, 8, 13(King) を使ってやりました。

 (感想)
 講師の方も言ってましたが、プランニングポーカーは
 「生まれて初めて楽しいと思った見積」でした。
 チームで見積もるのは本当にいいやり方だと思いました。
 契約前の見積もこれでやってみるか?(粒度が合わないかな?)
 こういうことを、実際に開発をするチームで訓練するから、
 精度も上がるし、タスクも共有されるし、だから朝会だけで進捗もわかる、
 というように、徹頭徹尾、軽量プロセスを目指したプロセスであることがわかります。


最後にはへろへろになった1日でしたが、
実際にやってみることで、座学で学んできたキーワードが自分のものになった感じがします。
スクラムの全てを自分の仕事に取り込むのは、かなりハードルが高そうですが、
何か使えないか、これからやってみたいと思います。